Garden Spells by Sarah Addison Allen
Garden Spells (English Edition)
- 作者: Sarah Addison Allen
- 出版社/メーカー: Hodder & Stoughton
- 発売日: 2008/05/15
- メディア: Kindle版
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ジャンル フィクション ファンタジー
難易度 ★★
アメリカ、ノースカロライナの小さな町、Bascom。ここでは、古くから続く家には、ふつうの人とは少しだけ違う、変わった能力を持つものがいると信じられている。
Waverley家もそのひとつで、代々Waverley家に生まれた女性はそれぞれが不思議な、魔法とも言っていいような力を持っている。
Claire Waverleyもそのうちのひとりだ。Claireは彼女の持つ能力を活かしてケータリング業を営みながら、特別なりんごの木がある庭を守りつつ暮らしている。
庭の手入れをし、採ったハーブや花で料理をする、そんな静かなClairの暮らしに変化が訪れる。10年前に家を出て行って以来、音信不通だった妹のSydneyが、娘のBayを連れて突然家に帰ってきたのだった。
この本はかなり前ですが、私の好きなブロガーさんがこの作者の本をすすめていたのがきっかけで読みました。
今回は再読です。優しいおとぎ話、とってもリリカルな物語で、時々読み返したくなる本です。
Waverley家は、不思議をそのまま受け入れている町の人から見てもかなりの変わり種。Claireの持つ能力もまた特別なものだったため、町の人からは丁寧に遇されているものの、やや敬遠されています。Clairは特に不満もなく、満ち足りた生活を送っていましたが、SydneyとBayが帰ってきたことで、判で押したような彼女の生活は変わっていきます。
そしてりんごの木!Waverley家のりんごの木、好きだなあ。ちょっとwickedで厄介なしろものであることは確かですが。
ClaireとSydneyそれぞれの痛みや葛藤がよくわかりすぎて切なくなりますが、これは傷ついた人を包み込むような物語、優しいきもちになれる物語です。
日常にすこしだけ魔法が入り込む、そんなお話が好きな人にはおすすめです。
この本は翻訳出てるんですね。
表紙は、Waverley家のりんごの木とBayちゃんですね。