本とお茶の時間

おもにkindleでの英語読書記録

Garden Spells by Sarah Addison Allen

 

Garden Spells (English Edition)

Garden Spells (English Edition)

 

 

ジャンル フィクション ファンタジー

難易度 ★★

 

アメリカ、ノースカロライナの小さな町、Bascom。ここでは、古くから続く家には、ふつうの人とは少しだけ違う、変わった能力を持つものがいると信じられている。

Waverley家もそのひとつで、代々Waverley家に生まれた女性はそれぞれが不思議な、魔法とも言っていいような力を持っている。

Claire Waverleyもそのうちのひとりだ。Claireは彼女の持つ能力を活かしてケータリング業を営みながら、特別なりんごの木がある庭を守りつつ暮らしている。

庭の手入れをし、採ったハーブや花で料理をする、そんな静かなClairの暮らしに変化が訪れる。10年前に家を出て行って以来、音信不通だった妹のSydneyが、娘のBayを連れて突然家に帰ってきたのだった。

 

 

この本はかなり前ですが、私の好きなブロガーさんがこの作者の本をすすめていたのがきっかけで読みました。

今回は再読です。優しいおとぎ話、とってもリリカルな物語で、時々読み返したくなる本です。

Waverley家は、不思議をそのまま受け入れている町の人から見てもかなりの変わり種。Claireの持つ能力もまた特別なものだったため、町の人からは丁寧に遇されているものの、やや敬遠されています。Clairは特に不満もなく、満ち足りた生活を送っていましたが、SydneyとBayが帰ってきたことで、判で押したような彼女の生活は変わっていきます。

そしてりんごの木!Waverley家のりんごの木、好きだなあ。ちょっとwickedで厄介なしろものであることは確かですが。

ClaireとSydneyそれぞれの痛みや葛藤がよくわかりすぎて切なくなりますが、これは傷ついた人を包み込むような物語、優しいきもちになれる物語です。

日常にすこしだけ魔法が入り込む、そんなお話が好きな人にはおすすめです。

 

この本は翻訳出てるんですね。

表紙は、Waverley家のりんごの木とBayちゃんですね。 

林檎の庭の秘密 (イソラ文庫)

林檎の庭の秘密 (イソラ文庫)

 

 

The Screaming Staircase (Lockwood&Co. Book1)

 

Lockwood & Co. The Screaming Staircase

Lockwood & Co. The Screaming Staircase

 

 

昨年は忙しくてブログを放置したままになってしまいました。

今年はせめて月に一冊くらいは更新していきたいです...。

というわけで、新年一冊目。

 

ジャンル ミステリ パラノーマル

難易度 ★★

 

50年ほど前から、イギリスでは霊が跳梁跋扈しはじめ、生きている人間を脅かすようになった。現在では、霊を調査・除霊するための会社がいくつもでき、人々に平安をもたらすために除霊を行っていた。

若く、特殊な霊感があるLucyは故郷にある事務所に所属して研鑽を積んでいたが、調査・除霊中に起きたある事故がきっかけとなって、事務所を去りロンドンへと向かう。

彼女が新しいキャリアを求めてドアを叩いたのが、同じく若く、霊感があり才能に溢れるAntony Lockwoodが経営する、Lockwood&Co.だった。

Lockwoodの他には、同じく若いGerogeのみが所属するこの風変わりな会社で、Lucyは働きはじめるのだが...。 

 

 

さて、面白そうだしずっと読んでみたいと思っていたLockwood&Co.なのですが、同じ著者のバーティミアスシリーズがちょっと苦手で合わなかったため、読むのを躊躇していましたが、心配は杞憂、すっかりはまりました。

霊に怯えて暮らす人々からの依頼を受けて、除霊を行うのですが、霊感は生まれつきの能力で、しかも年齢が若いほうが霊感が強い。スーパーバイザーとして除霊の経験がある大人が指示を出すのですが、実際に除霊を行うのはティーンエイジャーや子ども、しかも途中で命を落とすことも珍しくない、結構重く暗い設定です。

でも、自信にあふれるリーダーLockwood、食べるの大好き、調査なら誰にも負けないGeorge、才能があるけど過去を引きずっているLucy、この三人のやりとり、掛け合いに味があって、重く暗い部分を軽くしています。この三人っていう数がまたいいのかもしれない。定番というか安心するというか...。

最初は、見慣れぬ除霊用語(?)にちょっと戸惑いましたが、巻末に説明がついてたので大丈夫でした。

引き込まれてぐいぐい読める本だったので、シリーズの続きも楽しみに読んでいきたいと思います。

 

The Whispers in the Walls (Scarlet and Ivy, Book 2)

 

The Whispers in the Walls (Scarlet and Ivy, Book 2)

The Whispers in the Walls (Scarlet and Ivy, Book 2)

 

ジャンル 児童書 ミステリ

難易度 ★★

  

 

IvyはScarletを見つけて、ふたりは再びRookwood寄宿学校に戻ってきた。Miss Foxのかわりに、校長のMr.Bartholomewが戻ってきたが、彼も、周りの先生たちもふたりに起こった出来事がまるでなかったかのようにふるまう。

さらに、学校では盗難が発生し、なにかとトラブルを起こすScarletが犯人ではないかと疑われる。双子とAriadneは真犯人を見つけるべく調査を始めるが、調査の途中で三人はRookwoodには重大な秘密が隠されていることに気づく。

 

Scarlet&Ivyの二巻目です。

これも面白いんです、面白いんですが、Scarletの性格が悪い!!(笑)

前巻はIvyの視点から語られていたんですが、二巻目からはIvyとScarlet、交互の視点で語られます。Ivyがいい子だから余計そう感じるのかもしれないけど、Scarletは性格が悪すぎます。

Scarletの視点になると、はぁ~、Scarlet性格悪いから嫌なんだよなぁ、続きが気になるから読むけど...と思っていましたが、Goodreadsとかのレビューを読んだら結構同じように感じている人がいてほっとしました。やっぱりみんなそう思うよね...。Ivyに対してもかなりひどいことしてるし、と一巻目でIvyとAriadneびいきになっているので、余計にイライラ(笑)

前巻に残った疑問は解決しますが、相変わらずRookwoodは問題だらけ、戻ってきた校長も陰険で、ひどい罰で生徒をコントロールしようとします。仲良くなったように思えた同級生は相変わらず意地悪だし...でも一体どうなるのか先が気になって読むのをやめられない、という不思議な本です。 そして、次巻に新たな謎が残されるので、また次も気になって読んじゃうよね... という。作者の術中に見事にはまってしまうシリーズです。

The Lost Twin (Scarlet and Ivy, Book 1) by Sophie Cleverly

 

Scarlet and Ivy ? The Lost Twin (Scarlet and Ivy, Book 1)

Scarlet and Ivy - The Lost Twin (Scarlet and Ivy, Book 1)

 

ジャンル 児童書 ミステリー

難易度 ★★

 

ScarletとIvyは双子の姉妹。Scarletは寄宿学校に入学し、入学試験に落ちたIvyはおばさんと一緒に暮らしている。

ある日、IvyはScarletが亡くなったとの知らせを受ける。悲しみに沈むIvyに、Scarletが通っていた学校から、IvyをScarletの代わりに学校に迎えるとの手紙が届き、Miss.Foxという校長代理の教師が迎えにやってくる。

学校に着いて、Ivyははじめて「Scarletの代わり」というのが文字通りの意味であることを知らされる。Miss.Fox以外の生徒や先生はScarletが亡くなったことを知らないのだ。IvyはScarletのふりをすることを強いられ、一体この学校でScarletに何が起こったのか、Scarletが残した手掛かりをもとに突きとめようとする。

 

心ならずもScarletのふりをすることになったIvy。薄気味の悪い寄宿学校で、冷たくおそろしい校長代理に、意地悪な同級生たち、姿は瓜二つでも性格のまったく違う双子のふりをしなければならないという圧倒的に不利な状況に立ち向かうことになります。

双子の姉妹になにが起こったのか、Ivyは唯一心を許せる友人Ariadneと一緒に調査していくんですが、これは先が気になってつい読んでしまうタイプの本ですね。面白かったです。

1930年代の寄宿学校の設定で、自分勝手で最悪な校長代理のMiss.Foxが生徒に体罰を加えたりとか、ちょっと気分の沈むところもあるんですけど、IvyとAriadneがすごくいいコンビで、負けるな、がんばれー!って気持ちで読みました。

そして、最後の最後で、あれ、待って、あの子はどうなったのー!?という状態に。これは続きを読めってことなのか? 面白かったし、Kindleも安くなってたので読むけどさ...とすっかり作者の術中にはまった感じです。

あと、Kindle版の表紙はかわいいのに、ペーパーバック版の表紙は女の子がなんか生気のない人形っぽくてこわいのがあります。kindle版が同じ表紙だったら読まなかったかも。そう考えると、本の表紙が与える印象ってやっぱり大事ですね。

 

メモ

 

Were you born in a barn?

ドアをいつも開けっ放しにしたままの人や、マナーの悪い人に対して注意する表現。

Ivyがドアをバタン!と勢いよく閉めた時に先生に言われてました。これって皮肉っぽい表現なのかな?それとも文脈次第でちょっとユーモアのある、からかってる感じにもなるんですかね...?

The Penderwicks: A Summer Tale of Four Sisters, Two Rabbits, and a Very Interesting Boy by Jeanne Birdsall

 

The Penderwicks: A Summer Tale of Four Sisters, Two Rabbits, and a Very Interesting Boy

The Penderwicks: A Summer Tale of Four Sisters, Two Rabbits, and a Very Interesting Boy

 

ジャンル 児童書

難易度 ★★

 

Penderwick家の四姉妹、しっかり者で姉妹のまとめ役Rosalind、気が短いけれど情に厚いSkye、作家志望で想像力豊かなJane、いつも蝶々の羽を背中につけているBatty、植物学教授のやさしいお父さんに飼い犬のHoundは八月の三週間をArundelというお屋敷にあるコテージを借りることになった。

コテージについた初日、SkyeはArundelの美しい庭に忍び込み、そこでArundelの所有者、Mrs.Tiftonの一人息子Jefferyと出会う。彼らの最初の出会いは決していいものではなかったが、Penderwick家の四姉妹とJefferyは次第に打ち解け、一生忘れられない夏休みを過ごすことになる。

 

2005年度の全米図書賞・児童文学部門受賞作です。本は図書館で借りて、Audibleと並行で読み(聞き)終えました。

現代のお話(携帯電話は出てこないけど、パソコンは出てくる)にも関わらず、ものすごく懐かしい感じのする物語です。古き良き児童文学のエッセンスをギュっとつめこんだような、作者は書いてて楽しかっただろうなあという本でした。私もこういうタイプの本がすごく好きです。

最初はSkyeがちょっと苦手だったんですが、読み終わったら結局いちばん好きなキャラクターになってました。Audibleのナレーターの人も最初はSkyeのセリフをちょっと嫌な子に聞こえるように読んでるような?でも、だんだん性格がわかってくると応援したくなる子です。

The Unbreakable Code by Jennifer Chambliss Bertman

 

The Unbreakable Code (The Book Scavenger series)

The Unbreakable Code (The Book Scavenger series)

 

ジャンル 児童書 ミステリー

難易度 ★★

 

EmilyはBookScavengerの同好者が集まったパーティで、社会科の先生Mr.Quislingがなにやら怪しい行動をしているのを見つける。先生の挙動を不審に思ったEmilyとJamesがいろいろと調べていくうちに、ふたりは"the unbreakable code"という、いまだ誰にも解読されていない、しかも呪われているといわれている歴史的な暗号の存在を知る。さらに、ふたりは先生の行動が最近サンフランシスコで頻発しているあることと関わっているのではないかと疑いをもち、さらなる調査と暗号解読を試みる。

 

BookScavengerシリーズ二作目です。

今回は、いまだ解読されてない歴史的な暗号(しかも呪われているとのいわくつき!)をめぐり、EmilyとJamesが奮闘します。サンフランシスコの歴史が関わってきて、今回もちょこちょこ調べながら読みました。

また、引っ越し続きのEmilyが今まで体験できなかったことにチャレンジしたり、Jamesのルーツに関わる話があったり、またちょっと心の痛む出来事がおこったりします。ちょっといろいろ盛り込みすぎかなあと思うところもあるんですが、二作目も面白い!2018年の5月には三作目も出るみたいだし、今から楽しみです。

そして、本の中でJamesが紹介してくれたサンフランシスコ地元民ならだれでも知ってるアイスクリーム"It's It"!気になります。食べてみたい。ちなみに、Jamesはバニラ好きみたいですね。

Home | It's it Ice Cream

 

メモ

flamboyant

flamboyant Meaning in the Cambridge English Dictionary

harrumph

これは発音が難しい...

harrumph Meaning in the Cambridge English Dictionary

antagonize

antagonize Meaning in the Cambridge English Dictionary

be none the wiser

be none the wiser Meaning in the Cambridge English Dictionary

 

Just Add Magic by Cindy Callaghan

 

Just Add Magic (English Edition)

Just Add Magic (English Edition)

 

ジャンル 児童書 ファンタジー

難易度 ★

 

Kellyは親友のDarbieと屋根裏部屋の掃除をしていたとき、手書きの料理のレシピが張り付けられている百科事典を見つける。百科事典に隠されていたレシピにはそれぞれ変わったタイトルがつけられており、Kellyは秘密のレシピブックを見つけたと胸を高鳴らせる。

一体このレシピ本をを書いたのは誰なのか、どうして自分のうちの屋根裏にあったのか不思議に思いつつ、料理が大好きなKellyは、Darbieともうひとりの親友Hannahを誘い、三人で不思議なレシピ本の料理を実際に作ってみることにする。だが、そのレシピ本で作った料理には、三人が思ってもみない不思議な効果があった。

 

アマゾンプライムのドラマ、「まほうのレシピ」の原作です。

ドラマがなかなか面白かったので、原作も読んでみましたが、これは珍しく本より映像化作品の方が面白いというケースかも…と思い始め、残念ながら結局最後までその思いを振り切ることができませんでした。

ドラマを先に見なかったらこれはこれで楽しめたと思うんですが、ちょっと残念。まほうのレシピで作った料理には不思議な効果があるかわりにその代償も求められます。この代償が、本ではちょっとわかりにくいなと思いました。ドラマの方ではどうしてその代償が求められるのかわかりやすいので、本にちょっと入り込みにくかったです。

でも本でもドラマでも、Kellyはいい子だし、Kellyの親友、DarbieとHannahもかわいいです。Kellyたちは7th gradeなので、日本なら中学校一年生でしょうか。友達と仲たがいして悩んだり、男子がちょっと気になったりするお年頃です。同じくらいの年齢の子が読んだらすごく共感できるんじゃないかなと思います。

 

メモ

grouch

grouch Meaning in the Cambridge English Dictionary

 booger

booger Meaning in the Cambridge English Dictionary

(弟がKellyの自室の壁にboogerをなすりつけていたことがあるらしいけど、それはほんとちょっと勘弁してほしいですねw)